出典:SDGsってなんだろう? | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)
SDGsは胡散臭いとは思いませんか。
メディアが急に取り上げ始め、SDGsへの取り組みを推奨し多くの企業で活動を実施しています。しかし、名前だけが先走っていて具体的な内容を知らない人も多いですよね。
今回は、SDGsの内容を解説しながら、胡散臭いといわれる理由を11挙げてみようと思います。すぐに読み終わるので、ぜひ最後までお付き合いください。
sdgsが胡散臭いと言われる理由
<理由1>目標が現実的でない
SDGsは、社会・経済・環境の3方面から17の目標を定め、それを世界中で持続的に達成させようというものです。2015年国連サミットにて採択されたものですが、定められた目標がどうも現実的でないんですよ。
例えば、目標1の「貧困をなくそう」に関して言えば、確かに世界中にはまだまだ貧困層が多数を占めており重要な世界問題になっているけれども、では具体的にどのような解決策が必要かを話し合ったり決めたりしていません。
漠然と「貧困をなくそう」といったところで解決する問題ではなく、高い目標だけを掲げているだけのように見受けられませんか。そうなると、理想論だけを掲げ現実を直視しておらず、胡散臭さが感じられます。
<理由2>目標同士の矛盾がある!?
17の目標それぞれは、とても有意義な目標であり、世界中で認識し乗り越えなければいけない課題です。
しかし、その目標を取り組むことにより、それぞれの目標がぶつかり合う事態が発生しています。
例えば、目標3で「すべての人に健康と福祉を」を掲げタバコなど健康に害するものはやめましょうという目標を掲げている一方で、目標9で「産業と技術革新の基盤を作ろう」というたばこ業界の現状維持を訴えているのです。
タバコは健康に悪影響だからといってやめる人が増えると、たばこ業界が存続の危機になるでしょう。
しかし、たばこ業界を守らなければ雇用されている人たちの生活基盤を揺るがすものになります。
この矛盾点がある以上、それぞれの目標は解決しないのでは?目標を達成できないのでは?と思いますよね。そもそもの目標が胡散臭いなと思ってしまいます。
<理由3>地球温暖化の原因って?
年々、地球全体の平均温度が上昇していることはご存じですよね。そして、20年以上も前から、その原因として二酸化炭素の排出量が増加したことを取り上げています。
森林伐採や排気ガスの増加など、年々技術進歩とともに二酸化炭素の排出量が増えているため、確かに二酸化炭素の増加が地球温暖化の原因であるのでしょう。
しかし、一概に原因を一つに絞っていいものなのでしょうか。二酸化炭素の割合は地球上の0.04%です。その微々たる割合だけが果たして地球温暖化の原因なのか、他にも原因があるのではないかと検証することも必要ではないでしょうか。
要因を一つに絞り、そこだけを気を付ければいいというスタンスがSDGs事態を胡散臭く感じさせます。
<理由4>SDGsバッジはつける必要がある?
カラフルなSDGsバッジが流通しており、このバッジはSDGsに取り組んでいるときに身に着けておくものです。このバッジは、国連の関連ショップのほかにも通販サイトなどでも販売しています。
本来は、SDGsの取り組みの際に身に着けるものですが、SDGsの取り組みに関係なく、おしゃれ目的で購入し着用している人もいるとか。そもそも、このバッジを着用しているときにはSDGsについて説明したり質問などに的確にこたえる必要があります。
しかし、おしゃれ目的で身に着けている人は当然こたえることできませんよね。このような人が多くなると、SDGsについて適切に説明できる人が少なくなり、SDGs自体が胡散臭いなと思われることになりますよね。
<理由5>メディアの過剰発言
近年、急にテレビやSNSで話題となっているSDGs。SDGsを取り組まなければならない、設定されている目標を考えなければならないということはわかるのですが、メディアの特集で大規模な企画を実施するのをみると、実際に個人で活動したいときにどうやって取り組めばいいのか、悩んでしまいます。
メディアの中だけで盛り上がっていて、私たち個人は蚊帳の外…どうも他人事のように感じてしまい、胡散臭く感じてしまいませんか。
<理由6>表面的なSDGsじゃない??
SDGsの活動に取り組もうと、様々な企業が活動内容について発信しています。しかし、中にはSDGsの活動をしていると見せかけて、中身は全く異なったものであることもしばしば。
例えば、三菱東京フィナンシャルグループと三井住友フィナンシャルグループが地球温暖化対策に向け、新規の石炭火力発電所への融資を中止すると決めました。
しかし、一方で既存の火力発電所を継続する方針であったことから、すべての火力発電所を撤廃しなければ新のSDGsの取り組みではないのでは?と思いますよね。こういう表面的な取り組みを行っているケースは多くみられるようです。そうなると、SDGs自体の取り組みが胡散臭く感じてしまいますね。
<理由7>先進国でないと取り組みが困難
17の目標の中には「貧困をなくそう」や、「飢餓をゼロに」「質の高い教育をみんなに」など、明らかに先進国でなければ解決できない問題が含まれています。
もちろん、全世界で目標を達成すべきなのですが、貧困をなくすとは具体的にどのような策を講じればいいのか、飢餓をゼロにするにはどうしたらいいのか、そこが解決しなければ質の高い教育を受けることなどできないのではないか、という疑問が生じます。
目標が理想論で設定されているのではないかと、胡散臭く感じますよね。
<理由8>金儲けの道具にしてる??
政府やメディアがSDGsについて大きく取り上げれば取り上げるほど、金儲けの手段として利用する経営者が増えています。
もちろん、SDGsを実際に取り組んだ結果の金儲けであれば問題ないでしょうが、内容が伴わない取り組みで金儲けをしようとすると、逆に企業の信頼度を失う結果になりますよね。そうなると、企業だけでなくSDGs自体も胡散臭いのでは…と受け取られても仕方ありませんね。
<理由9>ヨーロッパ諸国が優位に立ちたい?
このSDGsはヨーロッパ諸国から発案されたものです。発信された17の目標はどれも世界中で大きな課題となっているものばかりで、世界各国が賛同し取り組みを始めています。ここだけ聞けば、ヨーロッパ諸国は世界のことをとても真摯に考えていると思いますよね。
しかし、この発案には裏があるといわれています。歴史上の中で、ヨーロッパ諸国が常に世界を引っ張り変革を起こしてきました。しかし、近年アメリカやロシア、中国が世界の中心に位置しており、ヨーロッパ諸国が一歩下がった状態で世界経済が動いていたのです。
現状の立ち位置に危機感を覚えたのか、SDGsというものを発案し全世界へと発信しました。ここだけの話、いくら目標が素晴らしく賛同すべきものであったとしても、その裏側を知ってしまうと掲げた目標を純粋に賛同しずらくなり、胡散臭いなという印象になりますよね。
<理由10>流行に飲み込まれている?
SDGsがメディアやSNSで取り上げられ、話題に取り上げられることがとても増えてきています。
政府や多くの企業が取り組みを実施しており、2021年の流行語大賞では「SDGs」「ジェンダー平等」がノミネート。多くの人がSDGsについて認識し目標について考えるきっかけとなりました。
しかし、よく考えてみてください。
流行語になったということは、人気絶頂のときもあれば廃れるときもあるということ。今は多くの人の中で意識しているSDGsですが、いずれ近いうちに忘れられる存在になりそうじゃないですか。SDGsは持続可能な開発目標であるのに、流行に飲み込まれていること自体胡散臭いですよね。
<理由11>人間至上主義!?
人間至上主義とは、人間が世界の中心を位置し自然環境は人間によって利用されるために存在している、という考えのことです。
SDGsの17の目標をもう一度見てみてください。
目標3「すべての人に健康と福祉を」を達成するために、薬の開発をどんどん進めたとします。この場合、薬の効果を確認するために動物実験を実施するのです。
人の健康を守るために多くの動物実験を繰り返しているのは、人間都合でしか考えていない結果ではないでしょうか。そうなると、SGDsは所詮自分たちの都合のいいように目標をとらえてるに過ぎず、胡散臭い雰囲気が漂ってきます。
sdgsは胡散臭い?まとめ
いかがでしたでしょうか。SDGsについて色々な視点から胡散臭さをお伝えしました。
率直な意見としては、SDGs自体の目標は必ず人類が考え取り組み乗り越えなければいけない課題です。
そこを全世界で考えて取り組もうという姿勢は素晴らしいことでしょう。
しかし、その真の意味が全世界の人々に伝わっていなかったり、理想論だけが先行し具体策が講じられていない、議論されていないなどどうも他人事のような雰囲気もあるSDGs。そこに胡散臭さを感じずにはいられないのです。
SDGsの素晴らしい目標をもっと具体的に個々でどのように取り組めばいいのか、メディアやSNSを通じて具体策を検討し、実際に活動の機会を各地域で実施できるように取り計らうなど、持続可能な開発目標という名にふさわしい活動を広げていくことが、今後必要なのではないでしょうか。